Self Service での自動検索

Self Service を設定し、エンド ユーザが Self Service Web ページにアクセスしたときに、問題の説明を入力するボックスを表示することができます。Self Service はこれをインシデントとして登録するとともに、ナレッジベースを検索して既知の回答を探します。エンド ユーザは、表示されるナレッジ記事を確認できます。インシデントとともにエンド ユーザが開いた記事がバックグラウンドで記録されます。エンド ユーザが [続行] をクリックすると、検索が質問に回答したかどうかを確認するメッセージが表示されます。この質問に対するエンド ユーザの回答によって、インシデントのステータスを変えるように、プロセスを設計できます。

自動検索を設定した場合、エンド ユーザに表示される各記事は、「インシデント」オブジェクトの新しい「検索一致」コレクションに追加されます。また、新しい「検索ステータス」属性が「インシデント」オブジェクトに追加されます。エンド ユーザが「検索が役に立たなかった」と回答すると、「検索ステータス」属性は「1」に設定されます。「役に立った」と回答すると「2」、回答がない場合は「0」に設定されます。このデータは、レポート集計用またはプロセス設計用として使用できます。

Self Service では、3 つのステップで自動検索を設定できます。

  1. オブジェクト デザイナーで、「自動検索」動作を目的のプロセス オブジェクトに追加し、検索で使用する属性の「自動検索」フラグを設定します。
    これにより、プロセス デザイナーのオブジェクトで「検索を完了」処理が利用できるようになり、「インシデント」オブジェクトの「検索一致」コレクションと「検索ステータス」属性が作成されます。
  2. プロセス デザイナーで新しい処理を使用します。
    この処理は Self Service 専用であるため、プロセス設計を拡張して、アナリストの処理を回避するメカニズムを実装する価値があります。
    たとえば、テンプレートを使用して、チェック ボックスの値を設定できます。プロセス ショートカットを Self Service に発行するときには、「検索を完了」処理によってプロセスを進めるチェック ボックス値を設定するテンプレートを指定できます。アナリスト向けには、「検索を完了」処理を回避するチェック ボックス値を設定するテンプレートを使用します。
  3. プロセス デザイナーを使用して、エンド ユーザが指定する「検索ステータス」回答を処理します。
    たとえば、「検索が役に立った」と回答 (「検索ステータス」は「2」) した場合、「解決」ステータスに遷移し、それ以外の場合は「進行中」ステータスに遷移します。
自動検索動作を追加するには:
  1. Ivanti コンソールで、オブジェクト デザイナー コンポーネントを起動します。
  2. [ビジネス オブジェクト] ツリーで、自動検索を有効にする最上位のプロセス オブジェクトを開きます。
    たとえば、「インシデント管理\インシデント」です。
  3. [プロパティ] グリッドの [動作] の横で、 をクリックします。
    [動作選択] ダイアログが表示されます。
  4. [利用可能な項目] リストで、[自動検索]、 の順にクリックします。
    自動検索が [選択された項目] リストに移動します。
  5. [OK] をクリックします。
  6. [属性] ツリーで検索に使用する属性を選択し、[自動検索] プロパティを [True] に設定します。
  7. をクリックします。
    変更が保存され、「検索を完了」処理がプロセス デザイナーのオブジェクトで利用できます。
「検索を完了」処理をプロセスに追加するには:
  1. プロセス デザイナーで、目的のプロセスを開きます。
  2. [ツールボックス] から [処理インスタンス] または [自動処理インスタンス] にドラッグします。
    [処理の選択] ダイアログが表示されます。
  3. リストから [検索を完了] を選択し、[OK] をクリックします。
    処理がプロセスに追加されます。

インシデントの登録中に、ナレッジベースを検索するように、システムが設定されました。次の段階では、エンド ユーザがナレッジ検索を役に立ったと見なすかどうかによって、異なる動作をするようにプロセスを設計します。次の手順は、検索が役に立った場合には、インシデントを解決し、役に立たなかった場合には、インシデントを「進行中」ステータスに遷移させる方法を説明します。

検索が役に立った場合にインシデントを解決するには:
  1. プロセス デザイナーで、目的のプロセスを開きます。
  2. [ツールボックス] から [決定] にドラッグします。
    [条件を選択] ダイアログが表示されます。
  3. [新規] をクリックします。
    [新しい条件を作成] ダイアログが表示されます。
  4. [タイトル] ボックスに「役に立った検索」と入力します。
  5. [属性\コレクション\オブジェクト] リストで、[検索ステータス] を選択します。
  6. [条件] プロパティを展開し、[比較] リストで [等しい] を選択します。
  7. [値タイプ] リストで [特定の値] を選択し、[値] ボックスに「2」と入力します。
  8. [OK] をクリックします。
    決定がプロセス図に追加されます。
  9. 検索を完了」処理のアイコンから、追加した「役に立った検索」決定のアイコンにドラッグします。

決定からリンクを作成すると、最初のリンクが [はい] リンクになります。検索が役に立った (検索ステータスが 2) 場合、作成した決定の条件は true になるため、最初のリンクを「解決」ステータスにする必要があります。

  1. 役に立った検索」アイコンから、「解決」ステータスのアイコンにドラッグします。
    「はい」というリンクが表示されます。
  2. 役に立った検索」アイコンから、「進行中」ステータスのアイコンにドラッグします。
    「いいえ」というリンクが表示されます。
  3. をクリックします。

検索一致」コレクションをインシデント ウィンドウに追加すると、アナリストはインシデントを確認したときに、エンド ユーザが表示したナレッジ記事を把握できます。